メタボ対策には、ウォーキングのような有酸素運動だけでなく、筋力トレーニングも併せて行うことでさらなる効果が期待できます。メタボが増える原因のひとつに、運動不足からくる筋肉量の減少が指摘されています。筋肉量は運動しなければ、年齢とともに急激に減ってきます。筋肉は大きくすることで基礎代謝をあげ、体脂肪の分解を促進し、血中の糖分も効率よく消費してくれます。
そこで、ボールやチューブを使った筋力トレーニングをご紹介します。
ボールを使った筋力トレーニング
ボールには「弾む」「転がる」「支える」という特性があり、“不安定”な状態といえます。この“不安定”なボールを使って運動すると、身体はバランスをとろうとします。腹筋・背筋・お尻・太もも等の大きな筋肉だけでなく、無意識のうちに普段使わない筋肉も使うので、知らず知らずのうちに筋力を強化できます。また、筋力だけでなく、柔軟性、バランス、瞬発力、全身持久力を高める効果も期待できます。加えてボールが体重を吸収するので、関節に過度な負担をかけずに無理なくトレーニングできるのも利点です。そのため、膝・股関節痛の人でも痛みを緩和して適度な運動ができます。
その他にも・・・
- 冬場や雨などで野外でのエクササイズが出来ない時でも簡単に室内で行えます。
- テレビを見たり、デスクワークの時に椅子の代わりに座っているだけでも効果があります。
- 高価なマシンや器具を使わずに、室内で行うことができます。
◆ボール選択の目安
身長150~170cm位 →→→ 55~65cmサイズのボール
◆運動量
10回3セット程度(※はじめは無理をしない程度に行う)
スクワットエクササイズが出来ない方におススメ!
ボールの引き寄せエクササイズ
ボールを引き寄せる運動は下肢の柔軟性を高め、体幹~下肢の筋力、バランス向上にも効果があります。
1)あおむけに寝て、ボールに足をのせる。
2)腹筋に力を入れ、ボールを転がしながら両足をゆっくりと曲げ伸ばしする。
ポイント
- 動きを止めず、できるだけ連続して行いましょう。
ブリッジ&お尻の上げ下げエクササイズ
体幹・お尻・太ももの筋力、バランス向上に効果があります。
1)あおむけに寝てボールに足をのせる。
2)その状態からお尻をゆっくり上げ下げする。この時、両足がぐらぐらしないように注意する。
ポイント
- 足を伸ばしたとき、体が一直線になるよう意識しましょう。
◆さらに効果を上げるには・・・
お尻を上げたままボールの引き寄せ運動をするとより効果的!
座っておこなうボールエクササイズ
まずは、基本姿勢をとりましょう。
※基本姿勢が安定して出来ない方や初めての方は、無理せずに負荷の少ない仰向けの運動からはじめましょう。
1)バランスを取りながらボールに座り、足幅は腰幅より広め、足底はしっかりと床につける。
2)膝は90°より浅くまげて、ボールの中心にまっすぐ座る。
◆この基本姿勢から色々な運動を組み合わせて行ないましょう。
例えば・・・
ボールに手を添えて、体を安定させながら、片足ずつ上げ下げする。
ボールに手を添えて、片足ずつ膝を伸ばす。
※ボールの上での座位の安定に少し不安のある方は、部屋の四隅の壁を利用しボールを固定して行っても有効です。
チューブを使った筋力トレーニング
チューブトレーニングはチューブの反発弾力性を利用したトレーニングです。自分の筋力に合わせて強度を決めることができ、いろんな運動に併せて使用できます。また、持ち運びが出来るので、いつでもどこでも好きな時にエクササイズが可能です。
◆チューブ選びのポイント
チューブの強度は多くが色によって分かれています。
- 10回引っ張ってみて、10回目に多少きつくなるものを選ぶ。
- 20回楽に出来るようになってきたら、強度のランクを上げる。
◆運動量
10回3セット(※はじめは無理をしない程度に行う)
◆注意点
・チューブにひび割れや変色がないかチェックしましょう。
・チューブは火や高温のものに近づけないようにしましょう。
・直射日光は避けて保管しましょう。
チューブを使ったスクワットエクササイズ
スクワット運動の効果
お尻(大殿筋)や太もも(大腿四頭筋)はもちろんのこと、体幹(体の中心)を安定させるために腹筋・背筋なども鍛えてくれます。
このスクワット運動にチューブを用いて行うことでより効果的に筋肉を鍛える事ができます。
1)チューブを両足で踏み、肩幅より広く脚を開き、背筋を伸ばした状態で立つ。
2)膝を曲げていき、膝を曲げた状態でチューブがピンと張るぐらい手に巻き付ける。
※お尻を後ろに引くようにしましょう。
※つま先と膝は同じ方向を向くようにしましょう。
3)2の膝を曲げた状態から膝がなるべく前に出ないように注意しながら、チューブの反発力に抵抗して立ちあがっていきます。
ひじを曲げるなど腕の力を使わないようにしましょう。
立ちあがった時には体を反らないようにする。
しゃがむ時はゆっくりしゃがむ。
これを繰り返す。