メタボ対策には、ウォーキングのような有酸素運動だけでなく、筋力トレーニングも併せて行うことでさらなる効果が期待できます。メタボが増える原因のひとつに、運動不足からくる筋肉量の減少が指摘されています。筋肉量は運動しなければ、年齢とともに急激に減ってきます。筋肉は大きくすることで基礎代謝をあげ、体脂肪の分解を促進し、血中の糖分も効率よく消費してくれます。
そこで、椅子使った筋力トレーニングをご紹介します。
椅子を使った「お尻・太もも等」の筋力トレーニング
初心者の方でも気軽にできて、お尻、太もも等の大きな筋肉を効率よく鍛えて、『立つ』『座る』という日常生活にかかせない動作に焦点をあて、3段階のレベルに分けて紹介します。
まずは、椅子に座った状態から手を使わずに立ち上がるだけの動作で、場所を選ばず簡単にできます。大殿筋(お尻)、ハムストリングス(ふとももの後ろ)、大腿四頭筋(ふとももの前)はもちろんのこと、体幹を安定させるために腹筋、背筋なども鍛えてくれます。ここでの筋力トレーニングは、10~12回程度繰り返すことができる負荷で筋肉を太くしていきます。
レベル①(椅子から立ち上がる)
1)椅子に浅く座り、肩幅より広く脚を開き、つま先をやや外側に向ける。つま先と膝は同じ方向を向くようにしましょう。
2)腰、背筋を伸ばした状態で椅子から立つ。これを10回連続で行う。
ポイント
- 立ち上がる時には、反動をつけないように上体を前傾し、お尻を引くようにして、なるべく膝がつま先より前にでないように注意しましょう。
- 10回連続で出来ない場合は、座布団などを使って座面を高くして行いましょう。
レベル②(お尻を座面に付けず止める)
注意!
このレベルになると、負荷があがり血圧の上昇しがちなので、呼吸にも注意が必要です。立ち上がり時には息を吐き、座る時には息を吸うようにしましょう。
レベル①の状態の座る時に太ももが床に水平になるところで1秒ぐらいとまり、立ちあがる。
レベル③(スクワット)
レベル①、②とも楽々という方にはレベル③のゆっくり動作のスクワットをお勧めします。ふともも、お尻がきつくなってきたら効いている証拠です。ここまで、できるようにチャレンジしてみてください。
1)3~5秒かけてゆっくりしゃがみ、1秒とまる。
ポイント
- しゃがみこみの深さは、浅いしゃがみ込みから始めて、慣れてきたら太ももが床に水平になるところでまですると効果的です。
2)3~5秒かけてゆっくり立ち上がる。
ポイント
- 完全に膝を伸ばしきらない。
椅子を使った「腹筋」トレーニング
メタボで気になるポッコリお腹を引き締める、 腹直筋などの簡単なトレーニングです。
スタンダード
1)寝ころび、椅子に両足を置く。
2)息をしっかり吐きながら、おへそを見るように、頭・肩を地面から浮かします。
ポイント
- 反動をつけずに行いましょう。
- 肩は少し上がる程度でOK。
- 体を起こした時、お腹を意識的に5秒ほど凹ますとより効果的です。
- 頭を床に付けず、浮かしたまま行うと強度アップ。
スタンダードの腹筋がつらい場合
イージー①
手を体の前でクロスさせて行ってみましょう。
スタンダードの腹筋がつらい場合
イージー②
脚の横に手を伸ばして行ってみましょう。